index< 日誌 < g自己分裂 < 20-67「笑い」


1、非日常。

「笑い」といったもの。

おかしさ、おもしろさ、そしてさらに、あまりのおかしさに脇腹がかゆく、そして痛くなる。こうしたことは、現実を生きる我々にとってみれば、現実の日常の中で、非日常と非現実の世界を見ている。そうであるにもかかわらず、それが自分にとって全く脅威にならないのである。だからまたそれが、おかしいし、かゆくもなって笑えてくるのである。

それがあまりに変わっていて、そしてあり得ないということが、おかしく面白いのである。すなわち、あり得ないという非日常の世界から日常を見ていると同時に、あり得るという日常の世界からに非日常の世界を見ている。

あり得ると、あり得ないという互いに相反する世界が、互いに遭遇して出たり入ったり、行ったり来たりしている。またその区別が無くなった途端に、また分離して別のものになったりしている。

つまり、自分が自分でもあり、自分でなくなったりして、そうした両者の間を自分のなかで行ったり来たりしているのである。そしてこれがおかしく、そしてまた、身体の生理の混乱をもたらして、かゆくなっているのである。

しかし、それでも恐怖を感じないのは、それがどうでも良いささいなことであり、また、みんなと同じに感じているという安心感からである。だから、ほんとによく笑えるというのは、みんなと何かをしているときである。



履歴へ                       続く。

index< 日誌 < g自己分裂 < 20-67「笑い」