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「習慣」

習慣とは、生活の中で反復継続されるクセや馴(な)れ、あるいは条件反射といったものが取捨選択され、永い歴史の時間の中で残っていったものである。より実際的に言うと、利害関係に基づく無意識の暗示や好み、そして、それらが象徴する印象や、色やカタチ、動作などといった日常の風景のことである。

人間の頭の中で信号化・符号(サイン)化され、簡略化され、パターン化されたライフスタイルの形式のことである。それらは、人間にとっての無意識の世界の方向性といったものである。

人間が持つ情緒的・生理的特性といったものが、人間自身の肉体的特徴として、その生存の仕方にあらかじめ組み込まれていて、そうした生活のスタイルの中に、習性や常識として、暗示的、あるいは明示的にも方向づけられ、導かれてきたのである。

シキタリやオキテ、タブーといったものがそうである。また、そこから道徳や正義、法律といった集団としての共通の考え方や共有意識が生まれて来る。


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