(  市)ルネサンスへ<2015-0313-a 輪郭線。



輪郭線。

線によって、
ものと、その周りのものとが、区別されて見えてくる。
それは、境界線のことであるが、この境界線に囲まれた中に、
その物の、独特の色とか模様が表現される。

ものというのが、外の世界に対して、
自分自身を表現して映し出している。
それが、ものの表面というものであって、
それを、外の世界と区別して包んでいるのが、
ものの輪郭線なのである。そうやって、
世界というのが、様々な異なる、異質なものによって、
成り立っているというのが、わかってくるのである。

異質なものとは、つまり、自分と異なるもののことであって、
そうやって、自分と他人が区別されて意識される。

精神の世界に境界線が引かれ、
それぞれが別のものとして、意識されてくる。
そうしたことが輪郭のシルエットととして、
見える現実の世界のみならず、
心の中の精神の世界でも意識されて、
反映される。映し出され、現れる。

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