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では、結局なにが言いたいののかというと、人間の存在といったものが、あらかじめ制約され、限定されているということである。そしてその中でのみ人間はものごとを感じ、考え、そしてそれを表現し得るのだということである。 詰まるところ、人間の存在や、感覚や、行為や、考え方といったものは、まやかしで、錯覚であって、思い込みの世界だということである。また、そうしてのみ人間は、自分が現実の存在たり得るのだということである。意識や観念の世界そのもが、そうなのだということである。 すなわち、人間が生きている現実は、まやかしと錯覚と、思い込みの、迷信の世界だということである。そしてこの延長線上に歴史が成り立っているのである。 |