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5、特徴。


前者の場合。
すなわち精神が自己の内部で分裂し、そしてこの分裂を通して世界を見ている場合。それは自意識というよりも自己意識なのであって、自分で自分を意識している場合である。そしてこれが西欧キリスト世界の特徴と言える。従って、個人主義とその精神の自由が何よりも重視される。プライバシー、人権、人格といったものがそれである。

後者の場合。
すなわち、自己というのが精神の内部で分裂することがほとんどなく、むしろ、他人との関係だけで自分というのが意識される。自分というのが他人依存の関係の中から意識される。そして、この関係の中でのみ自分が意識され、生きがいや居場所を求め、安心と安らぎを感じることが出来る。そうして自己の自意識とその拠りどころを見い出している。そしてこれが、東アジア儒教世界の特徴なのである。

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