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4、抽象化。


実際の現実の出来事といったものは、それぞれが個別的・個人的・主体的なものであって、そして、そのそれぞれが固有で個性的な性質を持つという意味で、予測したり特定したりすることができないのである。

そうした意味で、この「特定できる」というのは、このような個性的・具体的な事情から離れて、それを抽象化して始めて成り立つ考え方なのである。そうした意味で、それぞれの民族の歴史というのが、ある程度の予測と理解ができるのである。

そうして、現実の出来事を観念化して、そしてその中から規則や秩序ととったものを見い出しているのである。また、そうしたことが知られてもくるのである。そしてこのような民族や国民の固有の特質といったものが、いま自分たちが置かれている現実の条件から特定されてくるのである。


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