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6、設定。


自分自身の自意識が願い、欲し、求め、そしてそれ以前のところで「信じて」いたもの。それがこのような、かくれた潜在的な無意識の世界で、あるいは、より潜在的で根源的な、意識から切断された感覚そのものの、感覚だけの世界の中で、くり返され続けたのである。

果てしなく、気の遠くなるような長い期間、数百数千世代に渡って、それが反復継続されたのである。そしてそれが一つのパターンとなり、リズムのアンサンブルとなって、自己の感覚の中で受け継がれ、そして保存され続けてきたのである。

そして、このような個性的で、特殊で固有の、リズムのパターンといったものが「情緒」ではないだろうか。それは、自分が生きている肉体の仕組みであり、構造であり、機能や役割であり、そしてまた、自分自身の肉体のすがたカタチそのものなのである。

人間は、そしてまた自分は、そのようなものとしてこの世に生まれ、また、もともとそのようなものとして、自分の身体の何もかもが、あらかじめ出来上がってていたのである。いわば、あらかじめ事前に設定されていたのである。

戻る。                  続く。

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