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2、暗示。


地上の現実を無視した真上の天空でもなく、空が見えず現実しか見えない地上の世界でもなく、そうしたどうにもならない空想でもなければ、現実の世界でもない、そうした狭間のギリギリの世界、すなわち、これが地平線なのである。

それでも、かすかな希望や望みを託せる世界。あるいは少なくとも、そうした世界へと誘われ、導かれ、暗示されている、そうした世界なのである。あるいはそれは、自分自身の中の傾向であり方向性なのである。

こうしたことが苦痛や苦悩といった場合に人間が取り得る態度である。すなわち、うつむいた顔を上げ、目を見上げようとしている。見えてくるのは遠くの地平線であり、かすんだ水色混じりの白色の世界である。そしてまぶしい。

戻る。                続く。

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2019-0511-0513